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トンボが教室に舞っています。ヒョウタンがなり、トマトが実っています。どれも彩り豊かでのびのびと、筆使いも軽やかです。これは柳橋教室の「絵手紙」(有原雅香講師)教室。トンボなどの作品が、はがきや半紙の上に出来上がっていくのです。
有原講師は、東京と神戸の自宅を往復するなか、手本の入ったバッグを抱え名古屋の教室に駆けつけてくださいます。開講してまだ二年半という若い講座ですが、受講者は女性を中心に二十人ほどで和気あいあい、とても楽しそうです。一回の授業で投函できるまでに仕上ます。
初めに先生のデモストレーションがあります。それを参考に、絵のポイント、色使い、全体のバランスや構図を勉強し練習に入ります。この日は、「トンボ」や「ヒョウタン」の練習で、何度も繰り返していきます。
先生がアドバイスします。
「トンボは軽やかに。羽の薄さを大切にして」「ヒョウタンはのらりくらりした柔らかさを表現して」「紙の上に筆を置いたら、力を入れずに筆の行きたい方へ任せましょう」。
半紙の上で筆を自由に大きく動かす練習がすむと、少しづつはがきや便せんなどに小さく仕上ていきます。授業も中盤に差しかかると、皆さんあわただしく、清書の準備に入ります。教室の最後はミニ展覧会があるからです。そうなると、皆さんますます真剣です。自分では納得いかない作品でも、いざ人前に出してみるとなかなかの出来栄えのこともあり、仕上がらなかった人も出て、そうなると先生の声が飛びます。
「人の作品を見るばかりで、自分のものを出さないのはルール違反よ」と。
受講者の一人がこんな話をしてくれました。 「初めは、若い人の中に飛び込むのに勇気がいったけど、先生の手ほどきがあってここまでやってこれました。絵手紙を出すとお友だちにも喜ばれ、最近ではいろいろなものを自分なりにアレンジして作品にしています」。
受講者の皆さんが絵手紙を始めたきっかけは様々のようです。友だちから絵手紙をもらい、返事を描こうと思い立った人。電話でなく、一枚の礼状や見舞い状が描きたかった人。いずれにしても、一通の手紙が温かい心と友情をしっかりと相手に伝えるものと感じています。
上手や下手ということを飛び越えて、思い思いのことばに添える一筆画。忙しい日々の生活の中で描く優しい絵に添えた一通の手紙やはがきは、何よりの心の潤いになるだろうと、教室の人たちを眺めて感じたのでした。
柳橋教室・大野加容子 記
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